株式会社タフス

開発者の苦悩

私、TAFSでは開発部に所属しておりまして、日々システム開発に勤しんでおります。
近頃はjava言語による開発がメインで、最近めっきりモデリングと言う言葉に敏感です。

目に見え、耳に聞こえる色んなものが、オブジェクト指向的に捉えるとどういうモデルになるだろうか、という考えが、日常の生活にいつも割り込んできます。

家でも息子と積み木で遊びながら、これらの積み木オブジェクトは色や形などの属性は異なるけれども、おもちゃオブジェクトを継承して積み重ねインターフェイスを備えた同じクラスになるのだろう。

そして、私が造形した作品を嬉しそうに容赦なく崩す、息子のbrakeメソッドのパラメータは、オブジェクトという物質的なものだけではなく、私の作品への愛情という形に表すこともできないものまでをもパラメータに持ってしまうのだ。

そのような抽象的なものまでも形にしなければならないオブジェクト指向とは、なんと残酷なのだろう!などと、常に様々な悲喜こもごもに身をゆだねています。

そんなことを考えていますと、妻がなんだか聞きなれない歌を口ずさみながらこちらへやってきます。なにげなく聞いていますと、
「『ん』をとったらイカ!いかん!いかん!いかん!」
などと訳のわからないことを言っています。

ハテ?それはどういう意味だい?とたずねてみますと、妻は答えました。

「『いかん』から『ん』をとったらイカになるねん。別の意味になるからいかんねん」
なお一層意味がわかりません。

さらにたずねてみましたら、どうやら教育テレビの子供向け番組で流れている歌らしく、他にも、「『赤ちゃん』から『ん』をとったら『赤茶』になるねん」などと嬉しそうにのたまい、その破綻した論理に何の疑問も持たない様子。

いや、やはり世の中には形に表せないものがあっても良いじゃないか。
無理にオブジェクト指向などと型にはまらなくても、きっと他にも良い方法はあるんだよ。
などと、時にはそのような気づきを覚えながらも、いかんをイカにするには、ん取りableインターフェイスに別のクラスのインスタンスを返すメソッドを持たして・・・などと、より深い苦悩が生まれていくのです。