株式会社タフス

辰年への思い

あけましておめでとうございます。

『甲』は物事の始まりという性格があります、また『辰』は十二支の5番目で、植物が盛んに成長する様子を表しています。 2023年の『癸卯』は「これまでの努力が花開き、実り始めるといった意味もあり、新しいことに挑戦するのに最適な年」でした。 
『甲辰』は、「いままで準備してきたことが形になる、また、積み重ねてきたものが身につき、しっかりと自分のものになる」年と言われています。

新型コロナウイルス感染症は2023年5月8日から季節性インフエンザ並みの「5類」に位置づけられ、私たちの社会生活や経済活動はコロナ禍前の状態に戻った感覚はありますが、油断は禁物です。

「災難は忘れた頃にやってくる」、よく耳にする言葉です。 一人ひとりが感染しない、また、感染させないとの強い自覚を持って行動することが感染予防に繋がります。

世界の宇宙産業と日本

新春の新聞で「宇宙産業の設計図を描く」というコラムを見つけました。
内閣府によると、2022年度の世界全体のロケット打上げ成功回数は177回で、そのうち米国は83回、中国は62回でした。 日本は2022年は一度も成功しなかったと報告されています。
 ※イーロン・マスク氏が率いるスペースXは6日に1回のペース
 ※世界の最先端技術によるロケット打上げの平均成功率は約95%

2023年8月28日には、「インドの無人月面探査機が23日夜、月への着陸に成功した」との発表され、これで、月への着陸に成功した国は、米国、ロシア、中国、インドの4カ国となりました。

世界の宇宙産業は、2040年には現在の3倍以上の市場規模である約150兆円に成長することが期待されています。 その内訳を見ると、ロケットや人工衛星の製造に関わる「宇宙インフラ市場」が5%、衛星を利用した「衛星サービス市場」が最も大きな市場で、30%を占めています。

現在の世界市場規模は約42兆円であり、日本の市場規模は約1.2兆円程度です。 しかし、「宇宙産業ビジョン2030」では、2030年代初頭に2.4兆円に倍増させる目標を掲げています。 この現状が、日本の宇宙産業の実情です。

宇宙産業の可能性と影響

現在、最も多くの衛星は通信衛星であり、インターネットサービスなどを提供しています。 また、地球観測衛星は地球の状態を監視し、災害状況の調査に役立ちます。 測位衛星(GPSなど)は高精度な位置情報を提供し、カーナビやスマートフォンなどで活用されています。

将来的には、「駐車場の衛星画像から正確に来客数を把握する」、「土地の状態を衛星で分析して肥料をまく」など、商業や農業の分野で活用するアイデアが実用化される見通しです。

また、宇宙インフラのサービスは残念ながら紛争地域にも提供され、軍事面でもドローンと組み合わせることで偵察などに利用されています。言い換えれば、「衛星サービスの精度は戦争の勝敗や見えざる兵器の面で重要な役割を果たす」と言えるでしょう。

日本の宇宙産業のチャンスと展望

日本の近隣諸国を見ると、中国は月への着陸に成功し、韓国は宇宙産業への予算を19.5%増加させる予定です。また、北朝鮮はロシアの支援を受けて軍事偵察衛星の打ち上げに成功しました。
宇宙開発の技術レベルを見ると、米国が1位で、欧州とロシアが2位と3位、日本と中国が4位と5位、そしてインドが6位になっています。

今、日本は宇宙産業の分野で「技術立国日本」を世界に示すチャンスです。 例えば、国家予算を倍増させ、打上げ回数を月に2回のペースに増やすと目標を立てれば、打上げ成功回数は確実に20回、30回、50回となります。 この実績を示していけば、2030年初頭には日本の宇宙産業市場規模は2.4兆円から10兆円に拡大し、世界的に認められるだけでなく、宇宙分野のルール形成にも参画することができるでしょう。

2023年はウクライナ侵略の終息の目途が立たず、また、新たにイスラエル・パレスチナ戦争が勃発しました。 今、世界は日本に何を求めているのか? タフスは一企業として何ができるのか、できることはないのか...

2024年の辰年は、コロナに負けず、季節性インフルエンザにも負けず、そして、安心して旅行や買物に出かけられる日常が戻ってくることでしょう。

新年を迎え「笑顔で社会活動を送ることができた」、「これまでの努力が報われた」と言える年にしたいですね。