生産マネジメント入門
比較的、モノの動きを扱うシステムを担当することが多かったため、その手の本を読み漁った時期がありました。
泣きつ泣かれつ、今でも在庫とか聞くと口の中にすっぱいものがこみ上げてくることがあります。
それらの書籍の中で特に良かったのが、友人に薦められて読んだこの本。
読んだ当時の、目から落ちた鱗の映像が今でも目に焼きついています。
ものつくりの歴史から始まり、手法や工程の紹介、原価管理に品質管理、生産/物流戦略に至るまで生産管理の基本がすべて丁寧に説明されここに詰まっています。
この本を手に取った当初は、生産管理システムのデータ構造やオブジェクトモデリングを意識しつつ、業務知識を得ることを目的に読んでおりましたが、読み進めていくうちに、それ以外にも実に多くの気づきがありました。
主に自動車の生産を取り上げての説明が多いのですが、ソフトウェアの生産でもそのまま適用できるような事象が非常に多くあり、SEとしての知識を得るのはもちろん、生産をマネジメントするという点でPMとしての角度でも、ものづくりの基本に立ち返りたいPGの視点でも、どんな人にもそれぞれに得るところがきっとあると思います。
結構面白いですよ。いやほんと。早く次のページを読みたいって思う、あの感覚です。
厚みの割りに軽い(と思う)ので、興味がある人は是非通勤のお供にどうぞ。
私は、この本のII巻を求めて、足繁くブックオフに通うこと早数年、ベル薔薇は全巻そろったのに、II巻はいまだに手に入りません。