株式会社タフス

東京マラソン日記

 東京マラソンを走ってきました。
 何よりも雨が辛かったです。
 文が長いのでご注意下さい。

 2/18(日)、記念すべき第1回目の東京マラソンが開催されました。
 当日、気合を入れて起きてみたものの、外を見るとなんと雨!!
 何日か前から、この日の天気は雨という噂は聞いていましたが、前日まではそこまで気にしていませんでした。
 でも実際に雨に降られてみると、けっこうショックは大きいです。やはり晴れ晴れとした中で走りたいじゃないですか。記念すべき第1回目だし。
 私は、ここではまだ雨の本当の恐ろしさを分かっていませんでした・・・。

 東京マラソン公式ウェブサイトにて雨天決行を確認したら、いざスタート地点の新宿へ!
 雨宿りする場所が無かった時のことを考え、予定していた出発時間よりもわざと遅い時間に家を出ました。ウォームアップする時間と場所は無いものと、最初から覚悟していました。
 スタートは9:10。しかし、スタート前から、戦いは既に始まっていたのです・・・。
 集合場所の都庁前まで行くと、案の定、人と傘の海・・・!
 まずは、雨をしのぐ場所を探さなければなりませんでした。

 何とか橋の下の人ごみの中に入れてもらって、素早く着替えました。
 ここで私は、やっと自分の重大なミスに気付きました。周りを見てみると、ゴミ袋を整形して雨よけ服にしている人とか、ウィンドブレーカーっぽいものを着ている人ばかり。それに引き換え、私は上のジャージ一枚しかもって行っていなかったという大失態。帽子も持ってきていませんでした。持って行かなかった理由は、ホノルルと東京を比較した結果、今の東京では帽子なんて無くても楽勝だろう、という安易な考えからなのですが・・・、今思えば、何て愚かだったのでしょうか。
 とにかく、荷物を預けて、長蛇の列のトイレに並んで、時間ギリギリでスタート地点に並びました。

 ここでもまた試練が待っていました。スタートまで30分くらいそこで立っていたのですが、雨の中ひたすら立っていると、寒過ぎてかなり辛いのです。私は足踏みをしたりして、なんとか寒さをしのいでいました。

 9:10、やっとスタートの合図が響きました!
 私はかなり後ろの方にいたので、なかなか集団が前に進みませんでした。
少し経って、やっと徐々に進み始めると、角を曲がってから見えてきたスタートゲート付近は、華々しく彩られていました。石原都知事もそこで見ることができました。応援の人達もすごいです。
 雨で意気消沈していた気持ちが、この辺りでやっと復活してきたのを憶えています。

 最初の1キロはあっという間です。でもここで調子に乗ると、すぐに沈没してしまいます。ここから先も、いつものように慎重に走り続けることにしました。

 今回は、走ること以外にも楽しみがありました。それは、普段よく歩道で歩く道を、今回は車道のど真ん中で堂々と走れるということです。
 新宿の靖国通り、職場がある飯田橋からいつも下車する九段下までの目白通り、銀座の三越の交差点や、友達がバイトしている飲食店の前、他にも見覚えのある道をたくさん走りました。これらの風景を、車道のど真ん中から人の走る速度で見ると、いつもと少し違った世界に見えてきて、不思議な感覚になります。

 最初に降っていた雨は、止んでいる時もありましたが、その後気がつくとまた降っている、という繰り返しでした。
 25キロ地点辺りで、とうとう気分の悪さを感じてきました。それは、単に疲れによるものではなさそうでした。雨で体温が奪われることによって、体力が底をついてきたのでしょう。風邪や発熱の時と似た感覚です。また、この辺りで、雨をますます冷たく感じるようになっていました。
 雨をなめていたことを、ここで痛いほど後悔しました・・。

 走る速度は低下し、途中で公認トイレの列に並びつつ休憩しながら、なんとか前に進んでいました。でも、完走できるかが心配になっていました。
 しかし、しばらくそういう状態が続いた後、いつの間にか雨が止んでいるのに気付きました。気温も少し上がっているようです。
 そうしたら、ゆっくり走っているうちに、また徐々に元気が出てきました。これは行けるぞ!とその時は思いましたね。

 それからなんとか長い長い30キロ代を走りきって、40キロ地点まで辿り着きました。この辺りまで来ると、1キロを刻むごとに、なぜか元気が沸いてきます。
 「残り2キロ」という看板を横切った瞬間から、ラストスパートを始めました。これは、自分の中では昔からの恒例行事です。それに、このままだと5時間を切れない可能性も出てきたから、ラストスパートは自分的には必須でした。
 この辺りでもランナーの密度はそんなに低くなっていないので、ランナーをよけながらどんどん抜かして行きます。何百人か抜いた後、最後の200mは短距離のつもりで走りました。タイムが遅いので、これくらいしか自分なりに「勝つ」事が無いので、一生懸命やることにしています。

 タイムは4時間55分でした。なんとか4時間台でゴールすることができました。順位的には、真ん中より少し後ろくらいでしょうか。

 走りきった後はボロボロですが、気分は最高です。
 しかし、この後発熱してしまいました。翌日は休んだので、職場の皆さんには御迷惑をおかけしました。とは言え、周りから予想外に注目されていた事もあり、大きな充実感が残りました。
 あの雨は、第一回大会を印象付けるスパイスとしては十分でしょう。
 応援もかなり最強でした。ホノルル以上でした。さすが大都市。
 ボランティアの人達もかなり一生懸命だったと思います。
 色々な要素をとってみても、他のどのマラソンよりも、記憶に残る大会でした。

 次回の東京マラソンも、抽選に受かったら是非また出てみたいと思いました。

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