株式会社タフス

我家の「目覚まし時計」

 我家には譲り受けてから14年になる「目覚まし時計」がいます。

 普段は、テーブルの下、椅子の上、台所の隅っこ辺りに勝手に移動するのですが、1日に数回、決まった時間になるとスイッチが入り「ニャ〜、ニャゴニャゴ、ニャ〜、ニャゴニャゴ」と甲高い声で、時を知らせてくれます。
目覚まし時計は「腹減った、ご飯ちょうだい、腹減った、ご飯ちょうだい」とボリュームがだんだんと大きくなり、気がつくと耳元に置物のごとく座って、鳴っています。

残念なことに、我家の目覚まし時計には音を切るスイッチが付いていません。
缶詰を開ける時の「カチッ」が切スイッチです。

時々、このスイッチが利かなくなります。
「この缶詰は朝食べた、鳥のささ身は昨夜食べた、カツオは嫌だ、カニが食べたい、カニが食べたい、腹減った」と、目覚まし時計は壊れてしまいます。
この時ばかりは、1缶開けて止まらず、2缶開けても止まらず、3缶開けて、やっと、止まるのですが、この目覚まし時計は、我家の宝物です。

我々の身の回りの「音」は、携帯電話、パソコン、ゲーム機、iPod、テレビと、スピーカーから出る「音」ばかりで、生の「音」を聞く機会が少なくなっている感じがします。
「音や声」は雑音、騒音であっても聞き方によっては、愛らしい声であったり、励ましの声であったり、元気付けられる声であったりします。

我家の一日は、「朝5時のメグちゃんの愛らしい歌声から始まる」と訂正しないと、目覚し時計が怒ってしまいますね。

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