株式会社タフス

左利き用キーボード

左利き用のキーボードがあるという話を小耳に挟んで、
わくわくしながら調べてみた。

実は生まれついての左利きだ。(酒飲みのことではない)
筆記(鉛筆)と食事(お箸)は小さい頃に右手に矯正されてしまったので、
他人の目には右利きに映るらしいが、その2つ以外は何でもサウスポーだ。
消しゴムもはさみもホッチキスも全て持ち手は左。
投げるのも蹴るのも左、
改札機に定期を入れる手も当然左だし、
最近はやりの指紋認証や静脈認証も、
気がつけば体を斜めにして左手を右側に持っていこうとしているぐらいだ。

キーボードは通常両手で使うものだが、
少なくともこの業界の人間にとっては右利きに有利にできているとつくづく思う。
ShiftやAlt、Ctrlキーは左右両側についているし、
Spaceキーはどちらの指でも押せるようになっている。
問題は右手小指を使用するキーが異様に多いことだ。
「-」、「+」、「*」、「/」といった演算子に始まり、コロン、セミコロン、?マーク、
スラッシュ、アットマーク、や大括弧中括弧からEnterキーに至るまで、
全て右手小指の担当領域だ。
一般的には馴染みが薄いのになぜかよく使うアンダーバーに至っては
右手小指の中でも最も押しづらい位置にあったりする始末だ。

ボタンを押すだけの単純な行為ではあるが、
左利きの人間が右手の小指をどれだけ上手に動かすことができるだろうか。
初めてキーボードに触れてから多分15年程になるが、
残念ながら自分には難しいらしい。
どうしても右手が左手ほどにうまいこと動いてくれない。
左小指なら簡単にできる芸当が右にはできない。
無理にやろうとすると手がつりそうになるし肩がこる。
でもキーボードの配列は
いくら使いづらくても体が覚えてしまっているので最早変えられない。

そんな中で期待した左利き用のキーボードだが、
残念ながら落胆せざるをえないブツであった。
現物を触れば少しは違いが実感できるかもと期待して、
わざわざ秋葉原のキーボード専門店にいってみたが
やはり全く欲しいとは思わなかった。

つまりだ。××が左側についているだけなのだ。
たったそれだけのことで左利き用といえるのか?
それなら××だけ別に買えばいいではないか。ウガ!
(××はご想像にお任せします。でも多分ご想像どおりです)

キーボードを含め道具は選んでみたい。
でもタイピングの速さに見合うだけの
思考回路が身についているかというと多分怪しいし、
お前に道具を語る資格があるのかと先輩諸氏の鋭い横槍が入ることは確実なので、
今日の愚痴はこの程度にしておきたい。

キーボードの件で悲しくなって帰りがけに
余計な無線具材を買いあさってしまった。
秋葉原はやばい。自制しないとね。