国立駅の最期の日
女性A:「今日でお別れなのよぅ」
女性B:「残念ねえ」
女性C:「はぁほんとみなさんお疲れ様でした〜」
国立市職員のマイクスピーチ:
「…ですから東京商科大学との関係での今の西武グループの会社が作ってですね、国鉄に寄付したという珍しい駅舎なわけですね…もっと詳しい資料、ここに至るまでの経緯は市のホームページからダウンロードしてもらうことができますのでね…コンピューターのない人は市役所にいってもらえればですねぇ。あ、できないの?できない?いやいやともかくですねぇ…」
中年男性:「ひっぱって運ぶのはあかんかったんか?」
誘導員:「はあ、曳き家にする案は結局流れたみたいですね。解体しても部品は残すようですけどねぇ。この柱も古レールなんですけど残すみたいですねぇ。」
小さな女の子:「ねえねえ、くにたち駅は一番すごいんだよね、すごいんだよね!」
お母さん:「…」
アベック女性:「なんかみんなカメラ持ってるね」
アベック男性:「ほんとや。なに撮ってるんやろ」
アベック女性:「なんか異様…」
アベック男性・「すいません。何を撮っているんですか?」
中年男性:「駅です。明日から解体ですよ。」
アベック女性:「ああ、駅ね。あの駅ね。」
アベック男性:「あ、そういうことですか。解体ですか。ああ、そう。」
女子高生A:「やたらカメラ撮ってる人多いね〜。キモ〜。」
女子高生B:「(電話で)これから撮っておくしな。なんかみんな撮ってるのよぉ。」
女子高生A:「え〜あんたもかよ!」
中年男性A:「あのぅ」
中年男性B:「はい?」
中年男性A:「なんかありましたか?」
中年男性B:「駅を撮ってるんですよ。もうすぐ解体なんで」
中年男性A:「ああ、駅ですか。そうですか。そうですか。」
中年男性B:
「あー!バスが邪魔邪魔!
なんで駅の前で停まるかなぁ?」
中年男性A:「…」
学生風男性A:「俺もカメラ持ってくればよかったなあ」
学生風男性B:「そうやなあ。」
以上、7日(土)午後5時半頃の国立駅前でした。