株式会社タフス

デンパな夜

社員旅行から帰って以来、ふつふつと沸き上がる熱き思い。
本屋で久々に手にするバンドブック。

押し入れに眠っていた金属棒を真夜中のベランダで苦心して設置し、
段ボールから取り出した愛機の電源にそっと手を伸ばす。

ここからはtaka改め、JO3ALQ/1がお送りする。

380.7875MHz [UHF/FM]
のっけからそれかい!といわれても、
無線機が周波数を覚えてしまっているのだから仕方がない。
一時期は秘話機能の備わった製品が増えて、
パーツ屋で抵抗とかダイオードを買ってきて解読装置を自作した記憶があるが、
その後価格が下落したのかメーカーがけちったのか定かではないが、
ストレートに聞こえる波が多くなった気がする。
しかしいくつか受信するものの感度が悪い。
いや、ケータイとかインターネットの普及で絶対数が減っているのかもしれない。
近所の大規模マンションの近くに行ってみたくなったが寒いのでやめた。

128.80MHz [VHF/AM]
お次は航空無線。羽田のATIS。さすがに東京の西のはずれなので聞き取り難し。
「トーキョーインタナショナエアポーインフォメーションブラボー ゼロナイナースリーゼロ」だけなんとか聞きとれた。

118.30MHz [VHF/AM]
ちょうど自宅付近は横田へ着陸する航空機の通り道になっている。
横田アプローチに周波数を合わせたが、
単発的に英語のかたまりがポンポンと聞こえる程度。
何を言っているのかもっと分かればいいのだが。
残念ながらエアバンドは未だ極められず。

0.810MHz(810kHz) [MF/AM]
中波放送で一番強力な電波はNHKと思いきやここではAFNだった。
やはり横田が近いからだろうか。
米軍基地がない関西ではほとんど聞くことができない放送だけに、
ちょっと新鮮だった。
でも英語ばっかりでがっくし(あたりまえ)。

80.0MHz [VHF/WideFM]
さすがは首都東京、波が多い。その中心にデーンと居座るのが東京FM。
Sメータは完全に振り切っちゃってます。
送信所はもちろん東京タワーでんがな。
ジェッ〜トストゥリーム。

433.00MHz [UHF/FM]
ガラガラ。夜とはいえここまで寂しいとは、時代の流れですな。
メインでCQ出してみるも応答はなし。
また日を改めてやってみよう。

149.71MHz [VHF/FM]
有名な東京消防庁受令波。
東京住まいでなかったころからその存在は知っていたが、実際に聴くのは初めて。
日本語なのだが独特の抑揚があって暗号文みたいだった。

11.865MHz [HF/AM]
昼夜問わず電離層反射があるこの帯域は、ときに地球を1周して、
同じ音が数秒遅れて聞こえることもあるほど遠くまで伝わる。
この性質を利用したのが短波放送だ。
中でもラジオたんぱやNHKのラジオジャパン顔負けの恐ろしい大電力で
日本全国をフルカバーするのが、
「チョソンの声」ことピョンヤン放送である。時間帯によっては日本語放送もあり。
よくテレビのニュースで耳にする朝鮮中央放送の起伏の激しい抑揚を
そのまま日本語にした感じ。
初めてテポドンが飛ぶ以前から聴いているが
当時とほとんど変わらないプロパガンダぶりは
ある意味ご立派としかいいようがない。

144.90MHz [VHF/FM]
いわずとしれた2mバンドは予想通りスカスカ。
唯一トラックの運ちゃん同士のラグチュー。地元ネタで盛り上がっていた。

149.31MHz [VHF/FM]
社員旅行の移動は全行程バスなのだが、その運転手さんが常時合わせていた社用無線。
2mバンドのちょっと上に位置し、
複数のバス会社がトーンを変えることで共用している。
運転手さんはこれに加えて運転席横にモービル機を搭載して、
一部仲間との趣味も楽しんでおられるようだった。
この帯域、お話では自分の想像以上に飛ぶらしい。
せいぜい隣町程度(半径5〜10km)だと思っていたが、
「ここ(群馬)から東京まででも普通に交信できるよ!」とのこと。
やはり適切な空中線と無線機。これに尽きるよね。

101.75MHz [VHF/WideFM]
関西圏では生駒山からのNHK総合の強力な音声がきこえてくるのだが、
ここは東京なのでNHKの2波に挟まれたブランクチャンネルだ。
そうか、インターネットの某有名掲示板はこれが語源なのかもと、
勝手に納得してみる。

673.75MHz [UHF/WideFM]
船橋に送信所があるという千葉テレビ。
今の住居はCATVなのでそもそもテレビでは映らないチャンネルだ。
音声だけなのにやはり受信は不可だった。むむむ。

862.0250MHz [UHF/FM]
旧DDIセルラーのアナログ。一応プリセットされていたのでスキャンしてみる。
無機質なガガガ音多数。これがデジタルってやつか。CdmaOneか?(古!)
アナログが完全に停波してもう何年になるのだろう。
日に日に少なくなってくる波を悲しみながらBGMにしていた記憶あり。

39X.X05MHzほか [UHF/FM]
存在自体が違法な電波(受信のみは合法)として、
盗○器とやらによく使われている周波数を一括サーチする。
うん、どうやらこの近辺では大丈夫みたいでひと安心。
ちょっと今度ホテル街にでも行ってみよっと(→え?)

903.2500MHz付近 [UHF/FM]
ハムの免許を持っていなくても楽しめるのがパーソナル無線。
80年代にブームだったらしいが、10年前にも既に下火で
真っ当な会話を聴いた記憶がない。
しかし一部のトラックの運ちゃん達は不正に改造し
周波数の範囲を広げたり出力を上げたりして、
隣接する携帯電話に影響があり告発されたのは記憶に新しいところだ。
合法波、違法波共に確認できなった。

27.040MHz付近 [HF/AM]
同じく免許なしで運用可能なCB無線だが、
事情は知らないが、今時改造トラックでも使用していないのではないか。
無線機のメモリに入っていたので一応スキャンをかけるも
やはり合法、違法共に確認できなかった。

352.5500MHz [UHF/FM]
受信活動の醍醐味はやはり鉄道無線にあり。
こちらはJR中央線の列車無線。JRのA/Bタイプは
通話のないときは空線信号なるトーン音が流れているので、
これを解除して無音にしてくれる専用受信機を買い求めてがんばったものだ。
通学時によくカバンの底に忍ばせておきダイヤが乱れたときなどに
乗務員しか知り得ない情報を手に入れて、ひとりでほくそ笑んでいた。
一番の圧巻は旅行で東京に来たときの東京駅での受信活動。
ちょうどダイヤが乱れていたところで、
全てのチャンネルからひっきりなしに会話が溢れて、
感動で飛び上がっていたな。

残念ながら最近になって山手線がデジタル化されたらしい。
運転席横の無線機は見慣れぬタイプで、
デジタル化工事済みと書かれたテプラが貼ってあるではないか。
中央線はあと何年聴けるのだろうか・・

147.88MHz [VHF/FM]
こちらは京王線の基地局の周波数。
運転士への指令が飛び交っているのはいいが、
空線信号はJRとは違う形式のようで、通話がないときに耳に触る。
なんとかならないだろうか。このあたり知らないだけでまだ調査中。。

どうもマンションの5Fにしては受信環境があまりよろしくない。
国道からも鉄道からも100M程度しか離れていないのが影響しているのかもしれない。
それとも空中線や受信機の調子がよくないからだろうか。
こんどのお休みは是非移動運用に出かけたい。

それにしても楽しい。
趣味というのはやはり、本能の赴くままの行動でないと。
なんといっても周波数を合わせるときのワクワク感が素晴らしい。
例え変な目で見られようが、婚期が遅れようが、
やめられまへんな。
まあ、ぶっとんでるでしょ?だって電波ですから(藁

以上簡単ではあるが、久々に趣味の投稿であった。

念のためだが、受信活動そのものは電波法に抵触せず、
従って違法行為ではない。

でも削除依頼がこないかとか、
lionsblue氏から苦悶の電話がかかってこないかとか、
ちょっとびくびくしている。