サンショウウオの思い出
今年の8月14日(日)に、中学校卒業生の同窓会が故郷の山形県寒河江市でありました。
私の学年は、中学校への入学は寒河江中学校だったのですが、3年次に隣の中学校と統合されて陵南中学校となったため、幸運にも陵南中学校の第一回卒業生となりました。
今回は12年ぶりの同窓会で、お爺ちゃん・お婆ちゃん達が全国各地から集まり、同窓生192名中、91名の出席でした。
皆の元気な姿、お互いに年を取った頭や顔のしわを見て安心したのは、私だけだったでしょうか。
「○○君」、「△△ちゃん」、「たれ目(あだ名)」と当時のまんまの呼び名で声を掛け、そして、最初のことばは「頭、薄くなったな」、「だいぶ太ったね」、「顔は覚えているけど、名前が出てこない、誰だっけ」などなど、失礼なことばが出てくるのですが、ことばに嫌味がないので誰もが嫌な顔ひとつしない、その後は、昔の思い出話や近況を語り合ったりと、楽しい同窓会でした。
さて、今回の帰郷では是非とも「慈恩寺のサンショウウオ」に会いたいと思っていました。
今から、四十数年前の高校生の時に、慈恩寺の三重塔の裏手の三日月池(だったと思う)で偶然にもサンショウウオを見つけてしまったのです。
大きさは4~5cm位で「真っ黒で、手が生えたおたまじゃくしがスマートになった」愛らしい姿だったことを今でも覚えています。
後になってから、慈恩寺の歴史を調査している先生にサンショウウオのことを聞いたのですが、「三重塔の裏手の崖から水が湧いていて、昔から生息している」とのことでした。
そのことばを信じて、これまでに何度かサンショウウオに会いに行っているのですが、あの愛らしい姿を見ていないし、今回も残念ながら見つけることができませんでした。
■ 2016年8月 三日月池 ■
■ 2004年5月 三日月池 ■
慈恩寺は国指定重要文化財になっていることもあり、訪れる参拝者も多くなり、清らから水を好むサンショウウオにとって、ここは、住める環境ではなくなってしまった、のでしょうか。
しかしながら、三日月池の周りは崖から水が湧き出ていることで小さな湿地帯になっています、山形盆地の夏はとても暑いのでサンショウウオ君たちは湿地帯の隅っこで家族と一緒に涼んでいたので会うことができなかった、と信じています。
いつか、また、会いに行きます。
それまで、多くの仲間達と元気に待ってて下さい。