株式会社タフス

アナログプレスと会社

一年ほど前「ルーツレゲエ」とかいう、なんとも胡散臭いブームがあった。
簡単に言えば洋服屋や洒落た喫茶店でそれまで一部のマニアしか買わないような昔のジャマイカの音楽が流れていた。
私の友人にその「一部のマニア」がいて、さぞかし怒っているのだろうと思い久しぶりに会ってみると意外にもそんなことはなく、むしろ今まで変人扱いされてたけどお洒落で流行に敏感な人からお勧めアーティスト教えてなんて言われたらしく結構喜んでいた。(「ファッション感覚で音楽聴く人はどーも苦手」なんて話題で意気投合してたはずなのに・・・)
その友人の話では現地のジャマイカ人が日本のブームに便乗して昔の音源を結構再リリースしているらしいとのこと。
最近レゲエ聴いてないな、なんて思いながら都内某所の専門店に行ってみると実際

「奇跡の再発!ロックスタディ期のあの名曲が帰ってきた!TheGayladsのSimple Way Of Livingだ!!」

と書かれた手書きの解説とともに昔必死にレコード屋をはしごしても見つけられなかったドーナッツ盤が新品で置いてあった。
しかも700円で。
喜んで購入し自宅で第3のビールをグビグビ飲みながら独立直後のゆるいジャマイカの空気に酔っていると「ボン、ボン」と音が飛んでしまった。
あれ、おかしいななんて思いもう一度針を戻しても結果は同じ。
結局プレス不良で翌週購入した店で取り替えてもらいそのことを友人に報告すると検盤しないほうが悪いと言われた。
「でも、新品なんだけど」と言うと
「わかってないな、ジャマイカだよ。ドイツやチェコじゃなくてジャマイカプレスなの。おまえロイドブレヴェットみたいにベース弾けって言われても困るでしょ?そーゆーこと。」
つまり、ジャマイカ産のレコードと私のベースラインは信用してない。と言いたかったらしい。
何でこんなどうでもいい話を書いたかといえば最近めでたくtafsの正社員にさせていただいて職場も自分が希望した環境で、コーヒーとお茶も呑み放題。
会社付近のラーメン屋の肉野菜炒め(ご飯大盛り)がおいしい。
うまく行き過ぎではなんて少し思っていたけれど考えてみればそれは今まで会社の方が築き上げた信頼に自分が便乗してるだけなんだと思ったわけです。
ここで自分がダラダラしたままだたったら今までチェコのクラシックレコードぐらい信頼されていた会社がジャマイカのレゲエレコードの様に「中身は素晴らしいとわかっているけれでいちいち検査しなきゃならないよ」なんて言われかねない。
どんなに素晴らしい音楽でもターンテーブルの上でグルグルまわるレコードが不良品だった意味がないようにどんなに評判のいい会社でも中の人間にバラつきがあれば意味がない。
そのためにもまずはこの社員全員参加のブログを盛り上げていけたらと考えてます。

追伸:上記の「The Gaylads」は「ホモ少年達」ではなく「陽気なアンちゃん達」という意味らしいです。