教育方針
売血で日銭を稼いだりとか、恩師が赤線で働く女性を説教しにいったらその女性と心中未遂を起こしてしまったりとか、大型バイクの振動でちょっとアバンギャルドな気持ちになってしまったりとか、思春期になると、そんな陰鬱でスキャンダラスな日常が待ち受けているのだと、幼いころ思っておりました。
そんな昔を思い出したのも、本屋で何気なく目をやった先に、五木寛之の「青春の門」が並んでいたせいです。幼いころに、親父のこの本を、こっそり読んだ頃の、意味のない背徳のざわめき、最近忘れていたハングリーを思い出したり。一種人生の指南書でした。
もう一度、これまで自分が夢中になって読んだ本を、子供たちの今後の人間形成のため、一通り書棚に揃えておくのも良いかも、とか、最近そんなことを思います。